ティーンのためのAichi Librarians' Choice
あるく
愛知県内の図書館員が、ティーンのみんなにオススメの本を紹介するよ!第10号のテーマは「せかい!〜戦争と平和、世界の国を知る〜」
編集:愛知県公立図書館長協議会ヤングアダルトサービス連絡会
PDFファイルはこちらから→A・L・C あるく 第10号* (冊子印刷用PDFファイル 1212KB)
03 未来と向き合う
1946年アメリカ、母を亡くし、父と2人でシカゴへとやってきたラングストン。ふるさとのアラバマとは対称的な都会に慣れず、学校にもなじめないでいたラングストンは、学校の近くに図書館を見つけます。母からは「黒人は、図書館へ入れてもらえない」と聞いていましたが、そこは誰でも入れる図書館でした。
そこでたくさんの本と出会い、中でも同じ名前の詩人の本は、ラングストンにとって大切な1冊となったのです。
201か国の若者たちが情熱をもって生き生きと語る「夢」。
それは貧困や差別、教育の不足、環境問題など、今、それぞれの国が抱えている厳しい現実の中で、なんとかよりよい社会へ歩みを進める希望となるものばかりだ。
全然違う生き方や価値観に驚かされるけど、なぜか他人事に感じない。それはきっと彼らの語る夢が私たちともどこかでつながっているから。
自分の将来とも向き合うきっかけにもなる1冊。
家畜の飼育方法を革新した自閉症の動物学者。精神科病院や刑務所など様々な場所に潜入取材した女性ジャーナリスト…。この本に書かれているのは、いろいろな国の15人の女性たちの人生です。
「白い目で見られたって構わない。」「私たちはやりたいようにやるだけ。」
彼女たちに共通しているのは、自分らしくあり続けたこと。女性たちの人生から、世界が見えてくるかもしれません。
インドに住むカンティは10歳。パパが亡くなり、ママと弟と3人で暮らしていた。家事や弟の世話で学校を休みがちだったが、ママが裕福なおじさんと結婚したことにより、生活が一変! 学校へ行けることになり、家庭教師もつけてもらったけど…。
サウジアラビア、モロッコ、インド、アフガニスタン、そして日本。国も宗教も文化も違う女の子たちの現実を描く
。
小学5年生のあおいは、お父さんの仕事の都合でカナダの小学校へ転校することになります。みんなに変な子だと思われたくないあおいは、「ふつう」でいようと心に決めます。そんな中出会ったクラスメイトのアディソンは、「ふつうじゃなくていいじゃない。アオイでいればいいよ。」と教えてくれます。国や言葉の壁を越え、カナダの文化に触れながらアディソンとの友情を育み、ミセス・マケンジーや個性的なクラスメイト達に支えられて成長していくあおい。
力強く成長して行く姿を感じ取ることができる一冊です。