ティーンのためのAichi Librarians' Choice
あるく
愛知県内の図書館員が、ティーンのみんなにオススメの本を紹介するよ!第7号のテーマは「旅!」
編集:愛知県公立図書館長協議会ヤングアダルトサービス連絡会
PDFファイルはこちらから→A・L・C あるく 第7号* (冊子印刷用PDFファイル 614KB)
01 物語を旅する。
足を骨折してしまったために、修学旅行の居残り組になってしまった佐和子(さわこ)。彼女は、ほかにもそれぞれの事情で行けなくなった6人と学校で代替授業を受けることとなるのだが、一緒のクラスになったことのないメンバーと過ごさなければならない状況に緊張していた。ところが、学年一のモテ男・小田が言い出した「賭け」がきっかけとなり、この7人に連帯感が生まれていく。修学旅行へ行けなくなったことをきっかけに、普段交わることがなかったメンバーが過ごす、もうひとつの修学旅行の話です。
丘えりか(通称・おかえり)の現在の仕事は
毎週土曜日放送の旅番組のレポーター。
その番組もトラブルで打ち切りに!
絶体絶命の中、おかえりファンから思わぬ要望が。
「私の代わりに思い出の場所を旅してもらえませんか?」
これが旅屋を始めるきっかけになって…。
「出かけてみるといろんな発見がある。新しい出会いがある。出かけてみなくちゃ、何が起こるかわからない。だから、とにかく出かけてみませんか。心の洗濯、ひと休み。それでは皆さん、ご一緒に。旅に出ようよ、明日から。いいことあるよ、大丈夫!」
下北沢発→フィンランド経由→異次元へ
フィンランドの「ホテル・メデューサ」で出会った日本から来た、年齢も性別もばらばらな4人。皆それぞれの事情でこの地にやってきたが…。フィンランドの森の描写が美しく心静かな落ち着いた空気に包まれるファンタジーです。
だれにでも生きてゆくうえで様々な選択肢がある。
あなたならどうする?
フローラは17歳。記憶障害のせいで、10歳以降の記憶は短時間しか残らない。パパとママは、そんなフローラを真綿にくるむように家の中に囲っていた。ある日フローラは、ふつうの17歳のようにドレイクとキスをした。すぐに忘れてしまうはずだったのに、次の日も、その次の日もフローラはそのことを覚えていた。「ドレイクといたら、覚えていられるようになるかもしれない」そう思ったフローラは、北極へ行ったドレイクを探しにたった一人で旅に出た。忘れてしまう記憶をすべて書き留めながら。
子ども時代の虐待によって、多重人格を持つマリカ。長年にわたって彼女の主治医だったジュンコ先生。二人がバリに旅立つところから物語は始まります。 向いていないと自覚していた医者の仕事を辞め、子育てに専念する予定のジュンコ先生と、ほとんどの人格が統合され、残る一人の「オレンジ」を宿した状態のマリカ。バリ特有の活気や生々しさの中で、それぞれに不安定だった二人は、新たな自分を見出すのです。 そして、これまでも長い時間をかけて信頼関係を築いた互いの間には、親子とも師弟とも友情とも言えるような愛情が育まれていきます。写真や絵も豊富で、二人が訪れたバリに行ってみたくなりますよ。