ティーンのためのAichi Librarians' Choice
あるく
愛知県内の図書館員が、ティーンのみんなにオススメの本を紹介するよ!第7号のテーマは「旅!」
編集:愛知県公立図書館長協議会ヤングアダルトサービス連絡会
PDFファイルはこちらから→A・L・C あるく 第7号* (冊子印刷用PDFファイル 614KB)
02 リアル旅。
「日本の神話を読んだことがありますか?
もし、読んで「おもしろい」と思ったなら、ぜひ、この本も読んでみてください。出雲は神話の舞台になった場所や、登場する神様が祀られている場所がたくさんあります。読むだけで出雲と神話の世界を旅した気分になれます。
ところで、出雲大社に祀られているプレイボーイの大国主命(おおくにぬしのみこと)ですが、嫉妬深い正妻二人に挟まれて鎮座しているって知っていましたか? 詳細は本書でご確認ください。
鉄道ファンのことを「鉄ちゃん」と呼び始めたのは、わりと最近のことである。さらに細分化して「撮り鉄」「乗り鉄」などと呼ぶようになった。このうち、乗り鉄のバイブルというべきなのが本書である。国鉄がJRになる直前、全国の路線延長が約2万キロであり、そのすべてに乗ることを目指してついに達成した記録である。著者は有名出版社の編集長。経費を考慮して地図は手書きである。その味わいは、文庫ではなくぜひハードカバーで。
皆さんは「東海道新幹線」に乗ったことはありますか? 窓から富士山が綺麗に見えると嬉しいものですよね。そんな東京から新大阪までの車窓風景の中で、美しいもの、面白いもの、不思議なもの82ケ所を紹介していて、とても楽しく読めます。愛知県の風景では「知っている!」と歓喜するかも。色々なエピソードやためになるお得情報も載っていて、写真を見ているだけでもワクワクしますよ。きっと新幹線で旅に出かけたくなるでしょう!
著者のたかぎなおこさんが「ひとりたび1年生」と銘打って 1年間色々なところにひとりたびをし、記録したほのぼの コミックエッセイです。ひとりたびへの憧れから大人になって 初めて女ひとりたびに挑戦するも最初のうちは、周 りの目が気になったり、道に迷ってオロオロ、人に話しかけられてアワアワ。優柔不断な性格でも全部自分ひとりで決めなきゃいけないからだんだん自分の好みや行動パターンが見えてくる?! 大人になったらひとりたびデビューしたくなる、そんな1冊です。
近年、フィンランドは人気ですね。ムーミン、マリメッコな
どの美しい北欧雑貨、本当のフィンランドはどんな国で
しょう? 女優の片桐はいりさんの目を通して、いきいきと
フィンランドが描かれたステキなエッセイです。彼女のコミカルな文章の運びのおかげで現地の人々のあたたかく素朴な様子や情景が目に浮かびます。読んでいて気持ちが良いです。
心に響く言葉がたくさんちりばめられてフィンランドに行きたくなる1冊です。ただ、電車の中では、読まない方が…(笑)
ティーンズのみなさんは、家族で過ごす時間はどれくら いありますか? 同じ家に住んでいても、学校や部活、 塾などで忙しくてすれ違いになっちゃう時もあるよね。 たまには、ゆっくり家族の時間を作ってみるのはどうかな。この本は、筆者が、お母さんに海外旅行をプレゼントする計画の記録です。「お母さんとの旅の極意」なんかも紹介されています。いつかこんな親孝行をしたいなって考えるのも夢があって素敵ですね。
作家デビューから40年を迎えた村上春樹による旅行記。旅先はメキシコ、ノモンハン、讃岐、神戸など7か所となっておりタイトルにもある通り、海外(辺境)と日本国内(近境)が紹介されている。
著者が書く旅行記は小説の世界とは、また趣を異とするものとなっているが、独自の切り口で語られる本書は著者の視点に立ちつつ、それぞれの場所に思いを馳せながら、旅情が楽しめる一冊となっている。
「飛行機にはどうしても乗りたくない」作者が「恐怖のあまり書き始めてしまった」旅行エッセイである。
「イギリスとアイルランドには、とても行きたい。」でも、そのためには飛行機に乗る必要がある。知識も見識もある有名な作家の方が…怖い? 飛行機が? そんなに? そして、自分が恐怖に感じることをこんなに興味深く(おもしろおかしく)書けるのも人気作家の方ならではの才能だ。旅行エッセイなので、ストーンヘンジもテートブリテンもダブリンもパブも、ちゃんと登場します。安心してください。装丁もおすすめのひとつです。お楽しみください。
この本の作者は、「家」をせおって歩き、何年もかけてさまざまな土
地へ行きます。発泡スチロール製の自作の家とともに移動し、各
地で家が置ける土地を借りて、「移住」するのです。どういう生活?
と気になった人はぜひ読んでみてください。移住生活の詳細、
その土地の人との交流などが、家の写真や詳細でかわいらしい
図とともに書かれています。
移住生活の出来事がさらに詳しく書
かれた『家をせおって歩いた』(夕書房)もおすすめです。