ティーンのためのAichi Librarians' Choice
あるく
愛知県内の図書館員が、ティーンのみんなにオススメの本を紹介するよ!第8号のテーマは「いのち」
編集:愛知県公立図書館長協議会ヤングアダルトサービス連絡会
PDFファイルはこちらから→A・L・C あるく 第8号* (冊子印刷用PDFファイル 1212KB)
03 人 と 動物
「犬もまたこの地球上に生きる一つのいのちである。しかも何千年来の人間の親しい友である。その親しいいのちへの想像力と共感を失うとき、人は人としてもダメになってしまうにちがいない」(本文より)
作家の中野孝次さんの愛犬との13年をつづった実話です。
作者の犬を通じて書き出されるいのちへの誠実さが胸を打ちます。
「けっきょくのところ もんだいなのは愛ということ……。」
猫のダルシーの目線で描かれた、「あたし」と「あたしの人間」の17年と4か月。嫉妬、悲しみ、病気、そして別れ。生きることは決して楽しいことだけではないけれど、ダルシーは一日一日が贈り物であるということを教えてくれます。読み進めていくうちにあなたにとっての「あたし」と「あたしの人間」が思い浮かんでくるのではないでしょうか?
猫はもちろん、家族や友人など大切な人へ愛を伝えたくなる一冊です。
生きることは食べる事!
腹が減っては生きていけません…なので今回は、そんな食べ物の中でも! 誰もが大好きな“カレー”の本を紹介します!
本書は、カレー大好きな著者がカレーに出会い、カレーを求めて旅して、カレーによって人との縁をつなぐ…そんな人生を辿りつつ、美味しいカレーのレシピも紹介しています!
著者の壮絶なカレー愛…ぜひその目で見て、美味しいカレーを想像してお腹を空かせてください。
武蔵野美術大学で文化人類学を教える関野吉晴さんのもとで、カレー作りが始まります。食材や調味料、器までも「一から」作るのです。野菜や調味料は畑で、お米は田んぼで化学肥料を使わずに育て、肉もひなから育てます。
最初は150人ほどいた参加者ですが、地道な世話が続くからか、だんだん数が減っていきます。更に、食材にするための鳥について、殺すことに反対の声が出始めました。
とある大学で「一からカレーライスを作る」というテーマで授業が行われました。「一から」とは野菜も育て、食器も自分たちで作るということ。そしてカレーに入れる肉も、どの動物にするのかを学生たちで決め、育てます。しかし、世話をすることで、本来なら肉になるはずの動物に愛着がわき、屠畜に抵抗を感じる人も出てきてしまいます。
はたしてどんなカレーライスが完成するのでしょうか。また、さまざまな思いを抱えながら食材を育てた学生たちは、このカレーライス作りを通してどんな気づきを得たのでしょうか。
人間のための看護師がいるのと同じように、動物のための看護師も存在します。そんな動物看護師6人の話からなるノンフィクションの一冊です。
動物看護師ってどんな仕事? ということから、6人それぞれの動物たちとの出会いや別れ。動物を飼っていて、かれらが大好きな人なら、心に響くエピソードがきっとあると思います。