ティーンのためのAichi Librarians' Choice
あるく
愛知県内の図書館員が、ティーンのみんなにオススメの本を紹介するよ!第3号のテーマは「友だち!」
編集:愛知県公立図書館長協議会ヤングアダルトサービス連絡会
PDFファイルはこちらから→ A・L・C あるく 第3号* (冊子印刷用PDFファイル 676KB)
04 ひとりじゃないよ
主人公はブルーとオレンジの2人です。いじめられっ子の王道・ブルーは、いじめの標的が自分から他の男の子に変わっても、いじめっ子に反抗します。特に目立たず、誰からもにらまれず、日々を無難に過ごすことができるオレンジは、いじめられている友だちを助けるため、自分の得意技の根回しをして、画策します。残念なことに、担任の先生はクラスの雰囲気を何もわかっていません。子どもが自分自身で考え抜いて、いじめという苦難を乗り越えなければなりません。 (東浦町中央図書館 C.O)
小学校6年生の米利は、おばあちゃんに届け物をする途中、バス停で同じクラスの昼間くんに出会いました。昼間くんにどこへ行くのか尋ねると、「きみは知らないほうがいい」と言われ…。6年生という多感な時期の、クラス内の微妙な空気を描いた児童書です。「いじめ」や「ともだち」について、一歩引いて考えるキッカケになりうる本かと思います。中高生に是非読んでもらいたい作品です。 (安城市中央図書館 ゆ)
隣町で起きた通り魔事件の犯人は、オレの親戚らしい…。それまで興味本位で事件の話を聞いていた中学2年生の風雅は、衝撃の事実に動揺する。そればかりか、犯人の娘・聡子が同じクラスに転校生として現れた…! 犯人が親戚なら、聡子も親戚のはず。ネットで拡散された情報によって犯人の娘であることがばれ、いじめのターゲットとなった聡子に対し、風雅がとった行動とは?
風雅と聡子、2人の視点から描いた物語です。 (安城市中央図書館 ひろ)
図書室で偶然出会った、ラブリーな編み物の本。興味なんてなかったのに、あるページを見た瞬間、転校して会えなくなった大親友に、おそろいのマフラーを贈ることを決意するアミコ。アミコはやがて、ニットカフェ・モヘアという、ふしぎなお店にたどりつく。そこにはたくさんの毛糸玉とねこ、そして編み物にはげむ、ちょっと変わった仲間が集ってきて…。編み物を通じて、本当の友だちとの絆をつむいでいく、ウール100%のあったかい物語。 (東海市立中央図書館 かなかな)
「わたしはあることを思いついた。思いついてしまった。」主人公の陽子は登校拒否中(2週間ぐらい)の中学2年生。共働きで家にあまりいない両親だったので、昔から退屈なときは弟のリンと一緒にとっぴょうしもない遊びを考えては2人で遊んでいました。例えば、空き地で相撲とか。さて今回、陽子が思いついたのは「深夜に他人の家の屋根に登る」ことでした。住人に見つからないように無事に登りきる達成感がたまらないこの遊びに、ひょんなことから同じクラスの七瀬さんも参加することになります。しかも七瀬さんとはそれまでしゃべったこともなかったのですが…。 (名古屋市瑞穂図書館 む)
恐竜なみの小さな脳みそのばかでかい体のぼくマックスと、天才的な頭脳の持ち主ケビンの物語。ふたりは、中学2年を目の前にしたある夏の日に再会した。「ぼくたちは、フリーク・ザ・マイティだ。それが名前。身長は、2メートル70センチ。」そして、竜や悪者たちを世界を見おろしながら歩きはじめた。それまで地の底に住んでいたマックスはケビンに出会い、立ち向かう勇気をもてるようになり…。
「記憶というものは心がつくりだすもの」というケビンの言葉を胸に冒険し、そして成長していく。映画「マイ・フレンド・メモリー」の原作。スティングの歌う力強い曲と共にこちらもおすすめです。 (刈谷市中央図書館 大熊猫)