ティーンのためのAichi Librarians' Choice
あるく
愛知県内の図書館員が、ティーンのみんなにオススメの本を紹介するよ!第3号のテーマは「友だち!」
編集:愛知県公立図書館長協議会ヤングアダルトサービス連絡会
PDFファイルはこちらから→ A・L・C あるく 第3号* (冊子印刷用PDFファイル 676KB)
03 女子ってめんどくさい?
学校生活で人間関係ってけっこう重要だよね。特に、女子の人間関係はとってもデリケートな問題★ うまく立ち回らないと思わぬトラブルに巻き込まれることも…。そんな女子の生態や女子の国での生き残り方など、いろいろわかっちゃうのがこの一冊。女子の人間関係で悩んでいる子や、女子の生態に詳しくなりたいそこのキミ! ぜひ読んでみて。大人になってからも、職場やママ友の間で女子の国は存在するので、中高生のうちに鍛えておくと将来ラクかも☆ (岡崎市立中央図書館 落花生2号)
聖鏡女学園中等部2年B組。範子たち4人は「地味な女子グループ」として平和に過ごしていた。そこへ、クラスのトップの座を追われた“王妃〜華やかな美少女〜”が、やむなく加わるが…。
「スクールカースト」に囚われがちな女子中高生達のヘビィな人間模様がリアルに描かれている。内容は苛烈なのに、ガーリィなときめきを失わずに、前向きな気持ちで読める1冊。女子の友情は、恋愛よりも濃密でスリリング…!? (常滑市立図書館 カミツレ)
聖鏡女学園中等部2年の範子は、地味ながらも仲良しグループ4人で穏やかな毎日を過ごしていました。しかし、公開裁判にかけられてクラスの「王妃」の地位を失った美少女・滝沢さんを不本意ながらグループに迎えることに!? 範子たちは、王妃を元の姫グループに戻す「プリンセス帰還作戦」を決行します。
スクールカーストが崩れる様はまさに革命。グループが混ざり合う中、範子たちは今まで深く関わることのなかった他人の意外な人柄や心の内に触れ、成長していきます。 (刈谷市中央図書館 すず)
ごくフツーの地方都市の高校生、理穂、美咲、如月。近所でも評判のよくない学校に通っている。
スーパーに行けば、万引きを疑われ店員がこそこそついてくるぐらいに。そんな彼女らが気まぐれでゴミを拾ったら、通りすがりのおばさんに褒められてしまった。しかも新聞に投書され『実は豊かな心を持っているかもしれない』なんて書かれてしまう。そうやって美しい物語にしようとする人は多いけれど、彼女たちはそれを拒絶する。他人の物語の中で生きたくないと。そんな劣等高校生のひと夏を書いた作品。 (武豊町立図書館 りんご)
タイトルになっている「つぐみ」は、主人公である「まりあ」のいとこの名前です。体が弱いつぐみは、甘やかされて育ち、外面はいいけれど、まりあをはじめとする身内の前では、傍若無人そのもの。
そんなつぐみの度を越したいたずらに激怒したことをきっかけに、まりあとつぐみは本当の友だちになります。互いに影響を与え合い、親しくなっても、完全には理解し切れない寂しさ。またその一方で、本当につらいときに思い浮かべる相手がいるありがたさ。過ぎ去ったあるひと夏を中心に、まりあの視点から描かれるつぐみとの関係は、みずみずしく、胸を打たれます。しばらく会っていない友だちに会いたくなる作品です。 (刈谷市中央図書館 hk)
著名なバイオリニストを母に持つ、「御木本玲」。自信を持って音楽学校を受験するが失敗。やる気も期待もなく音楽科の無い新設女子校に入学したある日、クラス合唱の指揮をすることに…。彼女を軸にした、同級生6人の連作短編小説です。
マイナスな出来事にも、必ず意味はある! その光に気付けるかどうかで、生きる姿勢も変わってきます。悩める乙女たちの、心の奥底が丁寧に書かれている作品です。 (豊川市中央図書館 よむよむ)