ティーンのためのAichi Librarians' Choice
あるく
愛知県内の図書館員が、ティーンのみんなにオススメの本を紹介するよ!第2号のテーマは「家族!」
編集:愛知県公立図書館長協議会ヤングアダルトサービス連絡会
PDFファイルはこちらから→A・L・C あるく 第2号*(冊子印刷用PDFファイル 446KB)
04 ファンタジック★秘密ちっく
家族に恵まれない二人の少女、美月
(みづき) と月明
(あかり) は、津田という富豪の婦人に山中にある別荘に呼び寄せられた。14年前の4月に生まれた“月”に出生の手がかりのある子どもを探していたというが、どんな思惑があるのか。ダム湖に眠る村にまつわる秘密が美月と月明の出生の秘密とどう関係があるのか。謎を解明していくほどに過去に生きた二人の実の母親の姿が明らかになり、美月と月明の関係もわかってくる。過去を生きた親の運命を知り、現在を生きる自分たちをみつめることができた二人だったが…。ミステリータッチで一気に読める物語だ。(みよし市立中央図書館 ムーンレディ)
宮部みゆきさんの長編冒険ファンタジー小説です。主人公の亘
(ワタル) はゲームのような異世界・幻界
(ビジョン) に伝わる「女神のもとに辿りつけば願いを叶えてくれる」という伝説を信じ運命の塔を目指します。そんな亘の願いは「母親と離婚し別の女性と暮らしたい」という父親を引き留めることでした。けれど冒険の途中、亘の家と状況が同じ人たちと出会います。そこで家族を捨てようとする父親に「子どもの気持ちを考えろ」と亘は言うけれど…。
ハラハラドキドキの冒険だけじゃない、家族を見直すきっかけになるお話です。(武豊町立図書館 りんご)
両親が突然姿を消した。そのため、風雅はおばさんの家に移ることになり、引越しの準備をしていた。その時、父からもらったセコイア杉のお守りから、木霊・シャナイアが出てきて、「お前の願いはなんだ」と問いかけた。風雅の願いは、「ぼくの兄さんになって!」兄となった紗那と共に、両親を捜しはじめたが、次々とつくも神たちが問題を運んできて風雅の日常は一変!新しい兄・唯も登場して無事両親を探し出せるのか。(江南市立図書館 夕那久)
薬の製造を唯一の産業とする島「久寿理島」で、470年間女子直系一族だった木葉家に突然生まれた男子・草多は、大事に育てられてきた。女性のみに受け継がれてきた「気休め丸」の製法を改良するために、15歳の春、草多は島の運命を背負って東京へと旅立つ。そして草多の出生の秘密も明らかに…!?日本版「ハリー・ポッター」とまではいかないけれど、男子版「魔女の宅急便」のような作品。(常滑市立図書館 あきんこ)
中学2年生の霧子はイタリア人の父と日本人の母を持ち、日本で暮らしていた。だが、父と祖父の突然の死により、霧子は祖父のギャラリー・カフェを引き継ぐことに。イタリア・ミラノに母とともに移住した霧子は無事にカフェをオープンさせ、様々な人々と交流を深めていく。しかし、後半衝撃の事実が明かされ…?家族の絆の物語。(武豊町立図書館 LiS)
普通の家庭の普通の女子高生、清水亜実。父親と母親と兄二人の5人家族。一番上の浩一は、クールで美男で頭も良い。下の兄の潤一は外見より中身で勝負のムードメーカー。そんなムードメーカーの潤一が突然家出をした。家出後に届いた葉書には「思うところあってしばらく家をでます」とだけ書いてあった。潤一の家出の原因がわからないまま3ヶ月が過ぎるが、その頃、亜実の脳裏に幼い時の記憶がよみがえってくる。その、昔の記憶が呼び覚ます家族の秘密が解けた時、潤一の家出の原因を亜実は知る。(碧南市民図書館 ごん太)
はじめて“あちらの世界”に行ったのは曰くつきの自転車<モナミ1号>で猛スピードで走行したことから始まるのだが…9年前に次々と死んでしまった家族に会いたい一心で“あちらの世界”までの道のりを自らの足で走り抜く決意をする環の成長を丁寧に描いたファンタジー。人を突き動かす動機は様々ですが、何事も一歩一歩、時には挫けながらも進んでゆく。そこには後押しする仲間がいる。家族の愛や友情がいっぱい詰まった素敵な物語をご堪能あれ!!(あま市美和図書館 バムセママ)