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【随筆】 塵点録

塵点録
  • 書名塵点録(じんてんろく)
  • 巻数不明(存8,18,20,26,29,30,33,36(1),36(2),37,42,48,49,51-53,55,56(1),56(2),58-60,65,66(1),66(2),69巻)
  • 著者名朝日 重章(あさひ しげあき)/著
  • 成立元禄頃から享保3年(1718年)の間
  • 出版書写年近世中期写
  • 数量26冊 8巻:76丁(墨付き 69丁),18巻:74丁(墨付き 72丁),20巻:59丁 折込図版8面,26巻:102丁(墨付き 100丁),29巻:56丁(墨付き 54丁),30巻:79丁(墨付き 78丁),33巻:61丁,36巻(1):55丁,36巻(2):6丁,37巻:115.5丁,42巻:71丁,48巻:23丁,49巻:95丁,51巻:53丁,52巻:17.5丁,53巻:65丁,55巻:47.5丁,56巻(1):57丁,56巻(2):76丁,58巻:78丁,59巻:29丁,60巻:59丁,65巻:24丁,66巻(1):86丁,66巻(2):143丁,69巻:52丁
  • 書型(寸法)半紙本(18巻:22.5×16.8cm) 8巻のみ横本(13.8×20.6cm)
  • 注記書名は外題(表紙打付書)による。
  • 内容『鸚鵡籠中記』の著者、朝日文左衛門重章の著とされる。重章の生涯のかなり長期にわたり書き継がれたものと見られ、重章の父朝日重村からのものとする説もある(本書の旧蔵者津田良晁は天野信景の著書と見ている(58巻貼紙))。内容は諸書の抜書き、雑録からなる随筆。各巻の概要を以下に記す。(天野信景『塩尻』と同一記事が頻出する。いずれが先に書かれたとも断じがたいものもあるが、『塩尻』からの抜粋とした。)
                                                                                           8巻 『心懸之事』、『仮名遣大概』、『四季物語春部二』など。
    18巻 尾張藩ゆかりの寺の代々住持名、評定所の定、金子相場、『むさしあぶみ』の写しなど。
    20巻 藩の一年間の儀式の次第。8面の折込図面あり。
    26巻 『騒動根源記通夜物語』及び越後騒動の関連の記録。
    29巻 「春窓随筆」と題する浅野内匠刃傷、赤穂浪士討入に関する記録。
    30巻 「春窓随筆附録」(『赤城介石記』の写し(4巻後半に省略あり))。
    33巻 歴代天皇から著者の身近な人まで、様々な人々の月命日を記した忌辰録。
    36巻(1) 浅野内匠刃傷、赤穂浪士討入に関する記録。
    36巻(2) 「頼朝公御代分限帳并壱万石以上」(表紙に「鎌庫武鑑」とあり)。
    37巻 尾張藩領(美濃、近江の領分を含む)の村名、石高、給人を記す。
    42巻 書礼(幕府と大名の往復文書の実例集、204通の書状を収める。)。
    48巻 水戸侯朝鮮使への御書、延宝四年釈菜の論題など。
    49巻 鐘銘、水戸光圀、並河魯山、天野信景などの詩文、『塩尻』からの抜粋など。
    51巻 様々な歌とそれにかかわる文、後半に『草化集秀歌百人一首』の写し。
    52巻 『他我身の上』抜粋、字義に関する記述、松下見林『学原』の写しなど。
    53巻 『節会仮名文字グサリ』、『手向草』、『三内口談』、『後宮名目』。
    55巻 『本朝文粋』、『通俗三国志』、『甲陽軍鑑辨疑』、『日本行脚文集』などの抜粋。
    56巻(1) 『羅山文集』の抜粋、『神祇宝典』の序、『総見記』の抜粋など。
    56巻(2) 『元禄大平記』、『五集記』、『太閤記』、『大和事始』などの抜粋。
    58巻 『源氏物語伏屋の塵』、『湖月抄』の抜粋。
    59巻 『坤與万国全図』の文の抜粋。「円光東漸大師五百年御忌法事次第」など。
    60巻 『熙朝楽事』全文、『塩尻』からの抜粋など。
    65巻 『他我身の上』抜粋、「花火の方」、「漆拵ノ覚」、徳川義直「神君讃」など。
    66巻(1) 霊仙院葬儀の香典一覧、『為人抄』、『塩尻』の抜粋など。
    66巻(2) 『羅山文集』、『酉陽雑爼』、『元亨釈書』などからの抜粋、『参考太平記』凡例など。
    69巻 『塩尻』、『古事談』などからの抜粋。
  • 蔵書印等各巻首、原表紙(第56巻後半分はなし)に「愛知県史編纂係之印」、「文書課」の備品票。 58巻9丁目オの貼紙に「明治五年・・・津田良晁」とある。
  • 備考本書の抄写本と思われる名古屋市鶴舞中央図書館蔵名古屋市史編纂資料2冊本『塵点録』の第2冊巻末に「塵点録全部三十三冊内八冊外題なし名古屋市朝日町一丁目津田英彦氏の所蔵に係るもの今借り得て謄写せしめ畢る(但シ抜書す) 明治四十三年一月二十九日 名古屋市史編纂係 一校了」とある。 徳川黎明会所蔵本は72巻73冊とされる。72巻本の目録(鶴舞中央図書館市史編纂資料本)と本書を較べると、8巻-36巻(1)、37巻、48巻の内容は72巻本には含まれておらず、36巻(2)、42巻、49巻-69巻は72巻本と同じと見られる。なお、36巻は全く別の内容で同じ巻数が付されているもの、56巻は本書の伝来過程で分冊されたものと見られ、66巻は72巻本においても同様に上下に分冊されている。
  • 文献小池富雄「『鸚鵡籠中記』の再検討」(『金鯱叢書 第7輯 1980年7月)資料ID:1101472978
  • 請求記号Wラ/A049/ア3/1-69

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