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【地誌】 濃州志略

濃州志略
  • 書名 濃州志略(のうしゅうしりゃく)
  • 巻数 10巻
  • 著者名 松平 君山(まつだいら くんざん)/撰、市橋 寛利/画   
  • 成立 宝暦6年(1756年)自序
  • 出版書写年 近世中後期写
  • 数量 8冊 序3丁・彩色図15丁・巻1:18丁,巻2:33丁,巻3:32丁,巻4:26丁,巻5:41丁,巻6.7:34丁,巻8.9:38丁,巻10:33丁・附録(郡邑区別)8丁
  • 書型(寸法) 大本(27.3×19.5cm)
  • 注記 書名は内題による。外題(表紙題簽。うち第1冊は題簽を欠く)、序題は「濃陽志略」とする。「日本古典籍総合目録」の統一書名は「濃州志略」とする。
    撰者名は「日本古典籍総合目録」の統一著者名による。序には「松平臣秀雲拝撰」とある。絵図の作者市橋寛利の訓みは不明。
  • 内容 美濃国内の尾張藩領についての地誌。尾張藩の書物奉行であった松平君山が、門人市橋寛利(絵図を担当)とともに4年にわたり官許を得て美濃国を踏査。その所見をまとめて「濃陽志略」と名づけ、また市橋寛利作の絵図を「濃陽郡邑図」と題し併せて藩に献上した。
    本書は、第1冊冒頭に諸郡の絵図を一括して掲載し、その後各郡の詳細を漢文にて記述する。恵那・土岐郡(巻1)、加茂郡(巻2)、可児郡(巻3)、武儀郡(巻4・5)、各務・方県・山県・本巣郡(巻6)、厚見郡(巻7)、大野・池田・不破郡(巻8)、羽栗・中嶋郡(巻9)、安八・多芸・石津郡(巻10)のように分載され、各郡所属の村名の下に四至(村の範囲)、官舎(尾張藩の出張所)、支村(枝村)、山川、津梁(渡し口や橋)、戸口、租税、土産(名産)、神祠、寺観、人物、陵墓、古跡、古城、宅址等の項目に事柄を細分し、事柄の下に双行にて注釈を記述するというスタイルである。その内容は、調査旅行での収穫が反映されたものであろうか、各地方に伝わる伝説(貸碗伝説・焦米石伝説)や、名産(美濃紙・鮎鮨)などの記述に富む。巻10末尾に「郡邑区別」と題し、旧領から尾張藩に編入された時期や経緯等の記述を付録する。
    なお、謄写版が1935年に岐阜史談会より発刊され、さらに1937年に一信社出版部より『濃州徇行記』の『濃陽志略』引用部分を補い完本とした、変則的な翻刻本が刊行されている。 
  • 序・跋・奥書等 自序「宝暦丙子春二月」  
  • 蔵書印等 各冊本文巻頭に「愛知県有物品」の青色長方印あり。
    各冊裏表紙見返しに「佐藤章造」の朱印あり。 
  • 備考 墨字書入れあり。脱字あり。
  • 文献 市橋鐸『松平君山考』(名古屋市教育委員会,1977)資料ID:1108552865
    『濃州徇行記』(一信社出版部,1937)資料ID:1103180598。のち、大衆書房より1970年に復刊(資料ID:1101504445)。1989年に再度復刊されている。
  • 請求記号 Wラ/A294.9/マ/1-1~8

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